産後の生理不順や子宮の痛みの原因と解決法~まとめ~

ホルモンバランスが原因

妊娠、出産によって女性の体のホルモンバランスは大きく変化しています。そのため産後は生理不順になりやすく不安が募ったり、生理不順による体調不良などの症状が現れることもあります。

そして、産後ホルモンのバランスは体の回復と合わせてゆっくりゆっくりと妊娠前の状態に戻っていきます。

無理をし過ぎるとホルモンが元に戻るのに余計に時間がかかってしまうので、できるだけ休んでゆったりとした生活を心がけていきましょう。

授乳による影響も大きい

母乳育児の場合は特に関係してくることですが、授乳をしていると母乳の分泌を促すプロラクチンという女性ホルモンが分泌されます。

そのホルモンが排卵を抑制する効果を持っているため、生理不順になりやすいと言われています。

だからと言って母乳育児をしている人が100%排卵していないというわけではありませんが、原則としては無排卵月経となり、断乳後1ヵ月ほどでホルモンの値が正常値に戻るため、その後1ヵ月~3ヵ月は生理不順になりやすいのです。

ストレスや睡眠不足も

ミルクで育てているのに生理不順がある人も多くいることと思いますが、出産後の体は大変疲れています。それに加えて赤ちゃんが生まれた日から、授乳をはじめとする休みのないお世話が始まります。

今までとは全く違った生活スタイルに睡眠不足でストレスもたまってしまうでしょう。そのことが生理不順の原因になっている場合も多いです。

これは赤ちゃんを産んだお母さん誰もが通る道ですが、赤ちゃんが寝ているときは一緒に休むなどして、できるだけ体を休めて睡眠不足を解消していきましょう。

3ヵ月くらいして赤ちゃんのいる生活に体が慣れてきたり、まとまって寝てくれたりするようになると生理不順も治ってくると考えられます。

もしかしたら?妊娠の可能性

授乳中は無排卵状態の可能性が高いとはいえ、妊娠する可能性もゼロではありません。心当たりがあって生理がこないという場合は妊娠検査薬を試したり病院で確認しましょう。

妊娠の場合は初期症状である強い眠気や吐き気など、体調にも表れてくる場合が多いのでその点も確認しましょう。

産後1か月で妊娠した例もありますので、ライフプランをしっかりとたてましょう。

産後すぐの妊娠は、女性にとって心身ともに大変な不安と負担をかけることになりますので、夫婦でしっかりと相談しておきましょう。

生理再開の目安はどのくらいなのか

生理再開の目安ははっきりとは決まっていませんし、非常に個人差のある問題ですが、約7~8割の人は産後8か月以内に生理が再開していると言われています。

しかし完全母乳などで1年以上生理がないという人もいるし、母乳でもぴったり1ヵ月で生理がきたという人もいます。

体質や体調、精神状態などいろいろな要因で生理不順が解消されることもあります。また無理をし過ぎたりすると一度再開した生理がまた止まってしまうこともあります。

そのくらい産後の体はデリケートであることを忘れずに、生理が体のバロメーターだと思って大切にしましょう。

出産後には後陣痛がある

子宮は、胎児や胎盤が出たあと、急速に収縮し始めます。

出産直後は興奮していて痛みを感じませんが、徐々に気持ちが落ち着いてくると下腹あたりに痛みがやってきます。

子宮が動いている気がして、収縮していくのが分かります。子宮が収縮することで、胎盤がはがれたあとの子宮の内面からの出血が止まります。

出産後の子宮の収縮によって陣痛と同じような痛みが起こり、この痛みを後陣痛と呼びます。後陣痛は、子宮の回復には必要な痛みです。

出産後の会陰切開の縫合と痛み

膣や会陰、外陰部は胎児を娩出するために最大限に引き伸ばされます。細かな裂傷や擦過傷、むくみなども生じています。

会陰切開を行った場合や大きな裂傷を生じた場合は縫合が必要になります。

傷の痛みはひどい場合、1~2日くらい歩くのも、そろりそろりとなってしまい、座るのもやわらかい円座を使用しないと座れません。

痛みが激しい場合は、痛みどめの内服薬が処方されますが、子宮の回復の妨げになることがあるので注意が必要です。

産後のからだの変化と子宮の大きさ

分娩が終わった直後から、妊娠・出産前のからだに戻ろうと変化する時期を産褥と呼び、1~2ヶ月かかります。

子宮がもとの大きさに戻るという復元だけでなく、お乳を出そうとする新たな変化も起こります。

授乳時には後陣痛の痛みが強くなりますが、乳頭の刺激によって子宮収縮ホルモンが脳下垂体から分泌されるためです。

子宮は、産褥1週間くらいでにぎりこぶしほどの大きさになり、6~8週間くらいでほぼもとの大きさにまで戻ります。

産後の高い熱に注意する

産褥 10日以内で、2日以上にわたって38℃以上発熱することを産褥熱と呼びます。

分娩のときの会陰、膣、子宮頸管などにできた無数の小さい創傷への感染を足がかりに、子宮あるいは全身へ広がったものです。

症状は、下腹の痛み、子宮の圧痛、悪臭のする悪露、高い熱などです。

感染が血流にのって全身に広がれば敗血症になり、血圧低下、皮膚の紅潮、ショックの兆候がみられ、ひどくなると生命を脅かされる事態になります。
予防には抗生物質を内服、または点滴することが多いです。

出産後の入院中の生活

出産後の腫れや痛みは、日に日に回復し4~5日後にはすっかり良くなっています。

傷もきれいに癒合し、会陰切開の縫合部分の抜糸をします。抜糸のいらない吸収糸で縫合された人は抜糸は必要ありません。

出産後の入院中は体温、子宮底長、子宮収縮、子宮の圧痛、悪露、乳房緊満の程度、乳汁分泌の観察があります。

血圧の測定は、産褥妊娠中毒症、産褥子癇などの早期発見にも重要です。会陰切開の縫合部の痛みが強い場合は、膣や会陰の血腫がないか確認します。

安静も必要ではありますが、分娩を含め長時間横になっていることで全身、特に足の血液の流れが滞り、ときに血栓症を起こします。

早くからからだを動かすことは、血栓症を予防したり、筋肉の緊張をほぐしたり、便秘を解消したり、悪露の排出を促し、子宮の収縮をよくしたりなどさまざま利点があります。

分娩翌日からは、徐々に歩く範囲を広げ、からだの回復を促します。