痛風に似た症状の病気と原因と特徴
足に激痛が走ったため、これが話に聞く痛風かと、大あわてで病院に駆け込んだところ、まったく別の病気だったということがよくあります。
実は痛風と症状がよく似た病気はたくさんあり、専門医でさえ判断に迷うケースもしばしばあるのです。
手足に強い痛みなどを感じた場合は、いずれにせよ病院で詳しい検査を受けなければなりませんが、痛風と間違いやすい病気の特徴を知っていれば、必要以上に不安を感じることも避けられるはずです。
以下に代表的なものを紹介してますので、参考になれば幸いです。
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外反母趾
足の親指の関節部が腫れて外側にふくらみ、激しい痛みを起こします。
ハイヒールなど足に合わない靴を履き続けたり、スポーツなどで特定の動きを繰り返したりして、足の親指関節部に無理な圧迫がかかることで発症します。
痛む箇所が痛風と同じで、腫れ方も似ているので間違いやすいのですが、原因がまったく異なるため検査すれば容易に判別できます。
変形性関節症
老化が原因で、中年以降の人や激しい労働をする人に発症しやすい病気です。
関節部が炎症を起こして水がたまったりすることで、痛みと腫れが起こります。
関節液の検査やレントゲン検査によって判別することができます。
偽痛風
仮性痛風とも呼ばれ、その名のとおり痛風と症状が非常に似ている病気です。
痛みの発生メカニズムは痛風とほとんど同じですが、 痛風が尿酸が原因で起こるのに対し、偽痛風はカルシウムの一種が結晶化して関節部にたまることで起こります。
高齢者に多い病気ですが、急に激しい痛みを起こして、数日すると治ってしまうところなどは痛風そっくりです。
ひざなどの大きな関節に起こることが多く、腫れは痛風より長く続く傾向があります。レントゲン検査を行えば確実に診断ができます。
関節リウマチ
関節に痛みが起こる点で、最も痛風と間違いやすい病気が関節リウマチです。痛風との相違点はまず痛み方です。
痛風の場合はひとつの関節に激しい痛みが起こり、1週間ほどで消えますが、 関節リウマチの場合は手首や手の指など複数の関節がジワジワと痛み、日がたつにつれて痛み が増していきます。
また、痛風は患者さんの90%以上が男性ですが、リウマチは70%ほどが女性患者なので、これも判断材料のひとつになるでしょう。
付着部炎
筋腱付着部障害でアキレス腱が炎症して腫れる症状がでます。痛みも痛風に似ており、歩くたびに痛みがはしります。
またお風呂など炎症しているので激痛です。レントゲン診断で判断できます。
そのほかの病気
化膿性関節炎、変形頸椎症、変形腰椎症なども手足の関節部に痛みを伴うため、痛風と間違いやすい病気です。
そもそも関節部が炎症を起こして腫れたり痛んだりする病気は、いわゆる捻挫がそうであるように、数え切れないほど多くの種類があります。
それだけに原因のわからないものは素人判断を避け、医師の診断を受けるように心がけましょう。